今週は、布型枠(ぬのかたわく)と布コン打設をご紹介します。今週も寒い中、工事の方々が真剣に作業に取り組んでくれていました。みなさんも2020年残りわずかですが頑張りましょう!
布型枠
先週紹介したベースコンが固まりました。コンクリートを入れている時はドロドロした液体の状態だったのですが、普段僕が日常でよく見るコンクリートへと変化していました。
どこの部分が固まったの?と思う方は写真の左側、木の板の下と地面の間に灰色の部分が見えます。それが先週固めたところです。
そして今週は固まったコンクリートの上に、しかも鉄筋を囲うように木の板で先週よりさらに細い迷路のようなものが作られていますよね。この工程を布型枠といいます。
次はこの細い迷路にコンクリートを流し込んでいきます。この木の板はコンクリートの型を作ってあげる役割をしています。なので型ができてコンクリートが固まればこの木の板は外します。
写真からもわかるように先週より高さが出てきましたね。これからどんどん高くなっていくと思うとワクワクします。
一番外側には白い型枠が貼り付けてあります。この白い板の名前はセルボードといい断熱の役割をしています。外の空気からの断熱を仕事とするので一番外側にある必要があります。手で触ってみた感じだと発泡スチロールの感触に似ていました。
ここで「エコット豆知識」。セルボードはいつ、どこで誕生したんでしょうか?
セルボードは1955年ドイツで誕生し、正式名称は【ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)】といいます。EPSの略は【Expanded(膨らませた) Poly-styrene(ポリスチレン)】です。ポリスチレン樹脂と炭化水素系の発泡剤からなる原料ビーズを予備発泡させた後、さらに高温の水蒸気で加熱し、30~60倍に発泡させて成形すると断熱材(セルボード)ができあがります。
布コン打設
さて、いよいよ布コン打設です。コンクリートの入れ方は生コン打設と同じくホースからドロドロのコンクリートが出てきます。
ここで写真を見てほしいのですが奥の白い壁(セルボード)に黒い線が入っています。これは、この線の少し下までコンクリートを入れる目印になっています。なぜこの線の少し下までなのかというと、この後にレベラーというコンクリートよりも水っぽいもので黒い線までかさ増しをするからです。
レベラーを使う理由を説明します、みなさん満杯に入れたお風呂の水を想像してみてださい。水の表面は綺麗に水平ですよね。それと同じくレベラーはコンクリートの表面を綺麗に水平にするためのものです。
レベラーを入れる前すなわちコンクリートを入れている最中はコテといわれる道具で表面を平らにしていきます。職人を見ていると軽い力で優しく均している感じでした。
コンクリートを入れているときに使う道具はまだあります。バイブレーターという細長いホースのような形のものでコンクリートの中に振動を起こしコンクリートの中で隙間を作らないようにし、気泡を逃す仕事をしてくれます。
コンクリートを入れ終わったところからアンカーボルトを入れていきます。
ボルトは二種類あって短く深く刺さっているものがM12というボルトです。長いほうはM16といいます。ちなみに長いほうの名前はホールダウンアンカーボルトといい、短いほうは土台アンカーといいます。かっこいいですね。
土台アンカーはボルトの上に土台(角材)を乗せるのですが、その時に固定する仕事をします。ホールダウンアンカーは土台の上に乗る柱を固定する仕事をします。
こちらが布コン打設が終わった時の写真です。右側に見える車はポンプ車といってホースからコンクリートを出してくれる仕事をします。
そして写真には写っていないのですがポンプ車のとなりにミキサー車があります。ミキサー車はコンクリートを積んでいる車です。
ミキサー車に積んであるコンクリートをポンプ車に流して、ポンプ車のホースからコンクリートが出てくるという仕組みになっています。この日はミキサー車二台分を使いました。
冒頭でも触れましたが、2020年残りわずかなので思い残すことなく過ごしましょう。来週のブログもお楽しみに!
個別現場レポート→「札幌市南区A様邸」