札幌市清田区I様邸では、鉄筋を組み上げた後に、第三者機関による配筋検査を実施しました。
配筋は整然と配列しているため、一見、単純な感じに見えますが、多くのルールがあります。 その組み方は、複雑であり専門的知識も必要とするため、確認は施工管理者(私)以外にも、第三者機関である住宅瑕疵担保保険の検査員も現地確認をします。
検査の内容は、使っている鉄筋の種類と径、鉄筋同士をつないでいる部分の重ねの長さ、鉄筋の縦横の間隔など・・・。 さらに型枠との被り厚さ確認など。
(被り厚さ(かぶりあつさ):鉄筋は素材が鉄なので、空気に触れると酸化してサビます。 そのため空気に触れる部分までの距離にも規定があります。)
第3者機関の配筋検査適合後、いよいよコンクリートを打設します。
ミキサー車でコンクリート工場で作った生コンを現場まで運び、ポンプ車で圧送して打設します。 コンクリートは、「セメント」と「水」と「粗骨材(小石)」を混ぜた材料です。 この割合によりコンクリートの強度を調整します。 (硬化前のコンクリートの事を「生コン」と呼びます)
コンクリートを流し込む作業の事を「打設:だせつ」と表現していますが、これは、「たたく」という動作が由来しているようです。 「打設」時に「水」と「空気」を抜くため、昔は、型枠をハンマーなどで叩いていたためです。 (現在は、たたくというより、振動機を使ってそれぞれを抜くので、あまり叩いている感じはないですね。 ・・・コンクリート打放し仕上げ時は、一発勝負なので、入念に型枠をしっかりハンマーで叩きます)
ポンプ車でコンクリートを流し込み、トンボと呼ばれる道具で、ツンツンと平坦にならします。 出来上がるコンクリートは非常に硬いのですが、硬化前のコンクリートは、流動性がありドロドロと流れます。
コンクリートは打設後、数時間で硬化します。 設計強度がきちんと出るのは、28日後(4週間後)かかります。 ちなみに、なぜ、コンクリートは硬化するのかというと、実は水分が抜けて硬くなるというより、「材料の化学反応(水和反応)」で硬化します。 学生時代見たことがある、化学方程式があります。(「私」は物理は得意で、化学は苦手でしたので、掘り下げた説明は控えます・・・。)
基礎の上に立つ構造体は、もっと後の工程となりますので、基礎工事はさらに続けて施工していきます。 次週は、立ち上がり部分の基礎コンクリートの施工状況をご紹介する予定ですので、お楽しみに!
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