設計監理エスエーデザインオフィス一級建築士事務所様のS様邸では、基礎の鉄筋を組みました。
鉄筋組の工程は、鉄筋コンクリート造である基礎工事の二大イベントと言えます。 あらかじめ工場で加工した鉄筋を現場に持ってくる場合と、現場で加工する場合があります。 S様邸では、現場加工を行いました。
鉄筋の種類・太さ・間隔などは、構造的な設計を行っているので、この通りに配置し、組み上げます。 全ての配筋が終わりましたら、施工管理者・設計者・瑕疵保険検査の3社が確認を行います。
基本となる部分の鉄筋組です。 赤マークは、径が13ミリの太い配筋ヶ所で、「主筋(しゅきん)」と言われる部分です。 青マークは、その他の鉄筋で、径は10ミリです。 間隔は、設計どおりの300ミリです。
続いて、ベースという底盤の部分の確認です。 この部分の設計は450ミリ幅ですので、きちんとなっているかを確認します。
鉄筋コンクリート造で大切な事は、「かぶり厚さ」の確保です。 これはコンクリートの中の鉄筋を外部から離す必要のある寸法の事です。 鉄筋が外部の空気に触れてしまうと錆びてしまう為、この規定があります。 鉄筋をスペーサーブロックの上にくみ上げ、かぶり厚は60ミリを取っています。
もちろん、コーナー部分には鉄筋の定着(ていちゃく)を取ります。 40d(dは鉄筋の径なので、13ミリの鉄筋では520ミリ、10ミリの鉄筋では400ミリ)の定着を確認します。
最後に布基礎に開口部があるところは、補強筋を入れます。 これも設計で規定があるのでその通り組みあがっているかを確認します。
以上の検査を、「施工管理者(私)」「設計監理者(エスエーデザインオフィス様)」「瑕疵保険検査員」の3者が行ない、合格となりました。 施工者の私にとっては、この確認こそが品質管理(Q)に該当しますので、しっかりと記録も取りました。
雪も解け、着工する機会も増えてきました。 この時期は特に、安全管理(S)が大切です。 「建設工事着工期労災防止運動」のポスターの掲示も行いました。
次回はいよいよ、最初のコンクリートの打設の状況をご紹介いたします。
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