床の断熱強化はどのように行うのか?
近年の北海道の新築は、基礎断熱という工法が多いです。 この工法は、一階の床ではなく外周部の基礎部分で断熱するという工法です。 しかしA様邸は従来の床断熱工法であったので、断熱改修を行うためには、一度、床フロアや床合板をはがし、既存断熱材を入れ替える必要がありました。
グラスウール厚さ200mmの床を厚みを変えず断熱性能を向上させる
既存の床はグラスウール200mmの断熱材が入っていて、その下はコンクリートスラブとなっていました。 この場合は、断熱材の厚みは200mmしか入らないという事です。 ここからが断熱設計で大切な所です。 既存の床の断熱性能を部位別に計算すると、0.273W/m2・Kでした。 これを「高性能グラスウール16K 150mm」+「高質ウレタンボード 50mm」という高性能断熱材を使用する事により、合計では同じ厚み200mmであるけれど、断熱性能は、0.218W/m2・Kまで向上させることが出来ました。 この数値により、床は1.25倍の断熱性能になった事が確認できます。
床断熱工事状況
施工方法は、一層目の高性能グラスウール100mmを大引き(おおびき)間にいれ、
続いて、455mm間隔の根太(ねだ)の間に高性能グラスウール50mmをいれます。 ここまでで高性能グラスウールが150mm入りました。
最後に、根太(ねだ)間に再び、高質ウレタンボード50mmを隙間が出ないように丁寧に設置しました。
その後は、床合板張り、フロア張りと仕上げていきます。
毎日住む住宅では、当然床に触れる機会も多く、痛みも多いヶ所です。 床の断熱改修時にフロアも張り替えるので、見た目もすごくきれいになり、家の中も雰囲気がとても変わって見えます。 高性能リノベーションをお考えの方は、ぜひ床の施工もご検討してみてください。 暖かく綺麗で気持ちの良い床になります!
個別現場レポート→「札幌市北区 A様邸リノベ」