北広島市S様邸では、前回の付加断熱材に続き、軸組内部の断熱工事を行いました。 私が子供の頃は柱と柱の間にだけ断熱材を入れるのが一般的でした。 しかし、現在では地球環境の為にもっと断熱性のを増やし、二酸化炭素の排出を削減できるような家づくりを行なっています。 つまり、光熱費を抑える=エコ という事は、住宅を取得されるお客様にとって、燃料費が少なくなり、光熱費が少なくて済むという事になります。
エコットハウス仕様の家では、高性能グラスウール16kg(通常グラスウール24kgに相当)の材料を厚さ105mm入れます。 グラスウールという断熱材は昔から使われていますが、現在ではその断熱性能も向上しています。 エコットハウスでは高性能グラスウールを使用し、その材料の熱伝導率は0.038W/m・Kです。 結局、外壁の断熱性能はどのくらいかというと、熱還流率0.186W/m2・Kになります。 単位と数字が専門的過ぎてわかりにくいかもしれませんが、外壁の熱還流率が0.186というのは、全国的に見てもかなり、高性能な数値です。
工事の方は、ユニットバス施工の段取りをしています。 この施工状態で、なぜ、ユニットバスを受ける架台を施工しているのかというとこの金物を構造体である土台に固定するからです。 ユニットバス本体の施工は、まだ先でも問題ないのですが、土台に取りつける必要がある金物を先につけるのは、この後の気密をとるためのポリフィルムを隙間なく張るためです。 ポリフィルムを張った後に金物を付けると、フィルムに穴をあけてしまう事になります。 断熱と気密は一心同体で、「隙間のある家は、どんなに断熱性能を上げても意味がない」という事です。
エコットハウスの家の気密性能は、おおよそ0.2~0.3cm2/m2です。 日本で定めている気密性の数値があるのですが、北海道で高気密住宅とみなされるのは、1.0cm2/m2です。 この数値が低ければより、気密性能が高い事を意味します。 エコットハウスの気密性能は、日本でトップクラスの北海道の家からみても、その3~5倍の気密性能があると言えます。
大工さんによる外装下地工事は終了していますが、外部工事はまだ続いています。 今回は、メンテナンスフリーの次世代レンガは厚みがあるので、サッシが外壁より引っ込みます。 外観をすっきり納めるためにサッシの廻りにLアングルを付けて次世代レンガの小口を隠します。 高耐久の外壁材を使っているのに、見た目が悪ければ、当然、材料が長持ちしても意味がないと私は考えます。 いつまでも素敵な外壁が長持ちするのが、一番大切な事だと思います! 長く共に暮らす家ですから、新築時にコストをかけて、いつまでも格好の良い状態を保つという選択も良いかと思ます!
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